日本共産党の菊地葉子道議は6月23日の道議会一般質問で、コロナ禍の東京オリンピック・パラリンピック開催で鈴木直道知事の認識をただしました。

 サッカーや競歩、マラソンの会場になる札幌市。菊地氏は、札幌会場の医師、看護師ら医療スタッフや、消防士と消防自動車、救急車の配置計画とコロナで深刻な医療ひっ迫の状況で配置可能なのか、知事は何をもって安心安全な大会といえるのかと根拠を追及しました。

 鈴木知事は「大会組織委員会が関係者と協議を重ねている。道内の医療・検査体制の確保が最優先であり、道の感染症対応に影響を与えないよう医療・検査体制を構築することを組織委員会に求めている」と答弁するものの、科学的根拠に基づく大会の安全性には答えませんでした。

 菊地氏は、リバウンドの感染拡大抑止に全力を挙げるべき時期に札幌会場の情報も乏しいままに安全な大会だと道民に説明できるのかと質問。感染拡大防止のために道民には自粛を強いる一方、道民の声を無視し、五輪の開催が進められていることに道民の不安と不満は高まるばかりだとし、「五輪より命。きっぱり中止を求めるべきだ」と語りました。

 鈴木知事は、より厳格な観客の制限や医療・検査体制など実効性のある感染防止対策の徹底を組織委員会に求めると、菅政権いいなりに開催を容認する答弁を繰り返しました。

(「しんぶん赤旗」7月3日付より)