日本共産党の菊地葉子道議は道議会予算特別委員会(9月25日)で質問に立ち、日本海沿岸での悪質な密漁の実態を示し、取り締まりを強化するよう求めました。

 菊地氏の質問で、2015年からの4年間で全道では1167件の密漁が摘発されており、ほぼ半数の588件が日本海沿岸で占めていることが判明。道はこの間、啓発用看板やカメラの設置などで漁業協同組合の取り組みへの支援、4隻の漁業取締船の配備、海上保安部、警察、関係団体との連携で巡視活動を行い、ナマコの密漁などが多発している日本海域での取り締まりを強化してきたと言います。

 「取り締まりを強化したにもかかわらず、密漁が横行している」と菊地氏。「漁師が育てたアワビやナマコを根こそぎ取られ、若い後継者が将来に希望が持てなくなると漁業者が不安に思っている。実効性と機動的な取り組みが求められている」と迫りました。

 笠谷映二指導取締担当課長は、広域的な監視が可能となる漁場監視レーダーの整備や、試運転中の水中の音響を活用した密猟防止システムの導入を支援するなど検討が必要との考えを示しました。

 佐藤卓也水産林務部長は、日本海地域での漁業取締船の重点的配備と沖合、陸上両方からの機動的監視の強化で密猟防止対策に取り組むと答えました。

(「しんぶん赤旗」10月17日付より)