「はたろぐ」11月27日より

 札幌市が新型コロナ感染症の影響で住居を失った人の一時入居施設(シェルター)として部屋を借り上げる事業を10月末で打ち切った影響を聞こうと、日本共産党の畠山和也前衆院議員(道比例候補)と千葉尚子市議は23日、ゲストハウス「アンタップドホステル」代表の神輝哉氏を訪ねました。

 畠山、千葉両氏が懇談するのは7月以来。当時、「スタッフ全員に雇用調整助成金を活用して給料を100%保証している」と話しました。今回、「雇用を守りたい。(12月末終了の)雇調金の延長を」と訴えました。

 シェルター借り上げ事業に8ベッドを提供し、「宿泊客は前年比で9割以上減り、市からの借り上げ料収入は経営的にも助かっていた」と言います。「入居は約2週間。その間に次の仕事に就く人、生活困窮者の支援団体『ジョイン』の援助で生活保護につながる人も。常時、5~6人は利用していました」

 しかし、事業打ち切りは突然でした。「コロナ解雇は今後、増えるでしょう。市にはシェルターを復活してほしい」と話します。

 現在、「ジョイン」が民間の支援金を活用し、神さんから4ベッドを借り上げ、シェルターを続けています。

 畠山、千葉両氏は、「死にたい」とツイッターでつぶやいた若者に、シェルターの入居者が「ここなら大丈夫だよ」とメッセージを送って若者の支援につながったとのエピソードを聞きました。

 「誰もが安心して暮らせる社会を望みます」と語る神さん。命を守る温かいネットワークと経済的にも回っていく展望を話し合い、畠山氏は「国に雇調金の延長、市にシェルター事業の復活を何としても実現させていきたい」と表明しました。

(「しんぶん赤旗」11月27日付より)