「はたろぐ」10月19日より

 日本共産党北海道委員会は19日、道内鉄道網の維持存続と安全と利便性を求めて、JR北海道に要望しました。畠山和也前衆院議員、橋本みか衆院道5区候補、JRが不便を強い路線切り捨てを狙う沿線自治体の地方議員が参加しました。

 北海道新幹線札幌延伸で年100億円の赤字続きに口をつぐむ一方で、昔の壊れたレコードのように「金がない」と繰り返し、利用者・道民に背を向けるJR北。要望は▷新幹線の延伸後も函館本線を維持存続する▷2016年の根室本線被災区間を復旧し、新得―東鹿越間を一刻も早く開通する▷函館本線・山線はじめ列車へ自転車を乗り入れできるサイクルトレインで、エコツーリズムとして観光需要につなげる▷留萌本線の深川―恵比島間を存続する―など17項目です。

 1日5700人が利用する札幌市厚別区にある上野幌駅のエレベーターとホームの屋根設置を求めた橋本氏。「多くの中高校生が通学で利用する駅。午後5時半から翌朝7時まで無人になり、夜下校する高校生にとって不安が大きい」と話すと、JR側は、上野幌駅がエレベーター設置基準の1日の乗降客3000人を超えていると認めるものの「バリアフリーは今後検討していくことになるが、ホームの屋根設置の計画はない」と突き放しました。

 15年の高波被害から5年9カ月も放置した日高本線。「バス転換は、”苦渋の選択”だ。廃線だからと護岸復旧工事をやらないのは許せない」と荻野節子浦河町議。「道と早急に協議し、工事を行え。地域は大きな決断をしたのだから誠意をもって対応すべきだ」と迫りました。JR側は「護岸復旧工事は道と協議していく」と答えるだけでした。

 畠山氏は、根室本線など道内の大動脈まで切り捨てようとするJR北を批判。「鉄路の維持存続が道民の強い願いです。公共交通としての大本の役割を果たすうえで、このままでいいと思うのか。鉄道事業者としてのあり方が求められている」と重ねて訴えました。

(「しんぶん赤旗」10月21日付より)