日本共産党の田中啓介札幌市議は9月30日に市議会本会議で代表質問に立ち、1000億円道路の建設中止やPCR検査拡充など医療体制の充実、少人数学級の実現を秋元克広市長に求めました。

 国と市が1000億円を投入し、建設する「都心アクセス道路」について田中氏は、コロナ禍の前定例議会で秋元市長が「市内経済の活性化を図るもの」として必要と示したことを批判。経済が活性化する前に倒産に追い込まれる中小企業やコロナ感染と最前線で立ち向かっている医療機関・介護事業所が経営危機にさらされていると告発しました。

 「この時期に1000億円を超える地下構造の道路建設に市民の理解と納得が得られると思っているのか」と迫ると、市長は「国など関係機関と連携し、市民の理解を得ながら取り組んでいく」と答えるにとどまりました。

 秋元市長は、今後の感染拡大に備え、PCR検査と抗原検査を11月から1日当たり現在の約7倍の3900件とする補正予算案を提出しています。

 田中氏は、党市議団が5度にわたる市長への要望で検査の拡大を強く求めてきたと強調。「3900件の検査のためには人員の体制の強化を一緒に行うべき。検査件数にふさわしい検査人員、相談窓口体制を確保すべきだ」とただしました。

 町田隆敏副市長は「発熱外来がある医療機関で直接、検体検査ができるようにするなど、検査が必要な人がもれなく受けられる体制づくりをしていく」と答弁しました。

(「しんぶん赤旗」10月3日付より)