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   2006年7〜12月
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「地域雇用創造推進事業」/夕張で実施にむけ支援せよ/共産党が知事に緊急申入れ(2006.12.27)

   

道議会改革の提言(2006.12.13)

   

夕張財政再建骨子案に関連する緊急要望(2006.11.24)

   

夕張市「財政再建の枠組み案」について(「しんぶん赤旗」11/16付より)

   

第3回定例道議会だより (2006.9.12〜10.6)

   

国いいなり道政どう転換 「明るい会」フォーラムU(「しんぶん赤旗」11/11付より)

   

低気圧被害 復旧・対策を急げ 共産党知事に申入(「しんぶん赤旗」10/22付より)

   

道政刷新議論おこす 「明るい会」フォーラム(「しんぶん赤旗」10/21付より)

   

道民に冷たい自公道政を根本から切りかえて道民のくらしを応援する新しい道政を切り開こう (「明るい会ニュース」10月号外)

   

合併強制やめ自立と連帯の多様な自治を (「ほっかい新報」10月号外)

   

9.9 夕張問題を考えるつどい 「夕張問題の本質は「ヤミ起債」でも「観光失敗」でもない 国策による石炭つぶしにある」 (「ほっかい新報」9/17付より)

   

産炭基金返済と新貸付制度創設など産炭市町支援に関する緊急要望書 (2006.8.23)

   

第2回定例道議会だより (2006.8・9)

   

産炭基金借入れの「ヤミ起債」攻撃はあたらない!道は新貸付制度をぜひ/安心して住み続けられる夕張・産炭地を (ほっかい新報 06年8月号外)

   

住み続けられる夕張市を 〜財政再建団体化に関する緊急要望書(2006.7.12)

   

季節労働者の通年雇用安定給付金制度と短期特例一時金の存続・拡充について(2006.7.12)

   

市町村合併第二幕、道の合併構想案を撤回し、自立と連携を軸とする多様な自治を ―日本共産党の提案(2006.6.25)

   

夕張市の財政再建団体化をどうみるか (『ほっかい新報』7月2日付から)

 

 

 

 

 

「地域雇用創造推進事業」/夕張で実施にむけ支援せよ/共産党が知事に緊急申入れ

 

 日本共産党北海道委員会は二十六日、厳しい雇用情勢にある夕張市などの産炭地で、厚生労働省が来年十月から新規に始める雇用情勢の厳しい地域の活性化、雇用創出などを目的とする「地域雇用創造推進事業」を実施できるよう道が主導的に支援することなどを申し入れました。
  申し入れたのは、くまがい桂子夕張市議、はたやま和也道政策委員長、大橋晃道議団長、花岡ユリ子道議団幹事長、宮内聡党産炭地財政対策本部長、さとう陽子空知道政対策委員長らです。
  夕張市では、石炭の歴史村観光の倒産、夕張市の事業縮小による離職者が相当数にのぼっています。市職員の退職者も百人を上回る勢いです。
  くまがい市議は「市役所でも年配者が若い職員が残れるよう身を引くなど、生活のあてがないまま退職せざるを得ない状況だ」などと市民の胸のうちを代弁し、雇用確保に道が役割を果たすよう求めました。
  さとう氏も「仕事を失った人たちが市外に出ていくことになれば、納税者が減る。財政再建計画の前提自体が崩れ、再建を逆回転させかねない。働く場所の確保に力を入れないと再建はおぽつかない」と主張しました。
  対応した嵐田昇副知事は、地域雇用創造推進事業について「具体的な提案ができるよう検討を呼びかけている」と訳明。
  市役所の大量退職を抑え、行政機能存続の努力を求めたことに対しては「最低限度の行政サービスを維持できるよう協力していく」姿勢です。
  大橋道議は「すでに最低限度を下回っているといってもいい状態だ。このままでは、せっかくのボランティアや市民の協力も生きない。道として努力を」と求めました。
  花岡道議は「道は夕張の動きを待つのではなく、地域雇用創造推進事業制度を積極的に活用して夕張の雇用を生み出すために力を尽くしてほしい」と要望しました。(12月27日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 


 

夕張市等の緊急雇用対策に関する申し入れ

2006年12月26日

                     日本共産党北海道委員会

  委 員 長
政策委員長
道議団長
空知道政対策委員長
タ張市議会議員

西野郭郎
はたやま和也
大橋 晃
佐藤陽子
熊谷 桂子

北海道知事 高橋はるみ様

 

  夕張市など産炭地においては、市町村の事業が著しい制約を受ける中で、離職者が急増し、求職者があふれています。石炭の歴史村観光鰍フ倒産、夕張市の事業縮小による離職者はパートを含め300人にのぼります。市職員の退職者は107人と予想を上回るものと危惧されています。離職者の多くが、市外に流出すれば、財政再建計画の前提自体を瓦解させかねません。
  厚生労働省においては、地域雇用開発法によって「地域の活性化、雇用創出、人材確保」を目的として、来春の法制を予定し、雇用情勢の特に厳しい地域に雇用創出に向けた市町村等の意欲の高い地域の支援を重点化し、「7道県により厚い支援を行う―概算要求17億円」としています。
  道においては、夕張等産炭地の現下の雇用情勢をよく調査し、有効な緊急席用対策に踏み出されるよう、以下の4点について緊急に要請します。

 

 

1、

地域雇用創造推進事業のとりくみ

  国において「特に厳しい地域」7道県にむけ、来年10月から予定している「緊急地域雇用創造事業」の活用を夕張等でどうはかるか、について検討を開始し、実施に踏み出すこと。

 

2、

道単の緊急雇用就労事業の実施

  国の対策は来秋以降になるので、今の離職者のためには新年1月〜9月期の緊急つなぎ就労対策の検討を行い、有効な就労対策をとること。道として緊急雇用交付金を基金造成(とりあえず10億円)すること。

 

3、

季節労働者の冬期援護制度廃止の代替措置

  07年度冬期から「市町村対策協議会」に国の助成1カ所800万円(全道40カ所)が予定されている。道の上乗せ実施も可能であり、夏場から前倒し実施を求めること。

 

4、

市職員の大量退職を抑え、行政機能の存続

  20日市議会によれば、今年度末の退職予定者は早期退職99人に定年を含め計110人にも達していることが明らかになりました。建築主事、水道技術管理者、幼稚園教諭などがゼロになれば、市の行政対応・市民サービス自身が困難となるので、(イザというときは道職員派遣も検討すべきだが)継続が可能となる職員確保につとめること。消防力の基準からみてすでに大幅に不足しており、現在、47人のうち12人が退職すれば、救急体制は崩壊するので、道として消防体制の確立をはかること。

 

道議会改革の提言

2006年12月13日 日本共産党道議会議員団

 


1、道議会のムダをなくし、道民に信頼される道議会に

 

 1) 海外視察旅費の廃止
 2) 政務調査費の引き下げと領収書添付の義務付け
 3) 議長報酬の10%カットを来年度以降も継続
 4) 費用弁償の実態に見合った抜本的引き下げ
 5) 食糧費など議会の経費の総点検と削減

 

2、道義会を道民に開かれた闊達な議論の場に

 

 1) 答弁調整をやめ、議場での真剣勝負の議論を
 2) 代表質問を毎定例会で
 3) 予算特別委員会の持ち時間制を廃止し、自由で闊達な議論を
 4) 請願・陳情の審査を必す行い、申し出があればすべて意見陳述を実施
 5) 随時調査等、委員会活動の活発化
 6) 民意の把握に努めるため、公聴会、参考人制度などを活用

 

3、道議会議員の政治倫理の確立を

 

 1)「企集団体献金を受けることを自粛する決議」の実現
 2)「口利き」を記録させ、公表するシステムを

 

4、「北海道議会基本条例」(仮称)の制定を


 

  地方分権が叫ばれる時代にあって、地方議会の役割も益々大きくなっています。
  一方、地方自治体をめぐる官製談合や汚職の多発など、様々な不祥事に対し、議会がチェック機能を果たしているのかが問われています。
  また、北海道をはじめ多くの自治体で財政危機が叫ばれていますが、行政のムダ遣いとともに、議会についても海外視察や政務調査費など税金の使い方についての批判の声が高まっています。
  さらに、今期は4人の道議会議員が収賄、選挙違反、暴力行為で逮捕されて辞職に追い込まれるなど、政治倫理の面でも厳しい批判が寄せられています。
  道議会では、これらの声も踏まえて、議会改革等検討協議会を設定し改革の提案を数次にわたって行ってきました。この中にはわが党も一致できる内容も若干含まれていますが、多くの点で道民の声に応えるという点では極めて不十分なものです。
  日本共産党道議団は、これまでも「道議会を道民に開かれた闊達な議会とするために−日本共産党の道議会改革の提言」(2002年11月)、「道民に開かれ、理解が得られる道議会を目指して−日本共産党の提言」(2006年1月)など、その時々の課題を中心に提言を行ってきましたが、ここに道民の皆さんから寄せられた意見も踏まえて、新たに道議会改革の提言を行います。

 

1、道議会のムダをなくし、道民に信頼される道議会に

 

1)海外視察旅費の廃止

 

  税金を使って観光旅行まがいの視察を行うという批判の強い海外視察旅費については、埼玉県、千葉県、高知県など9県が凍結・休止しており(2005年7月現在)、市町村議会では多数にのぼっています。
  わが党は、「道議会における行政視察の抜本的改善のための提言」(1994年3月)で、海外視察旅費の廃止を提案し、その後公費による個人・会派の海外視察はいっさい行っていませんが、改めて議員個人や会派による海外視察旅費の廃止を提案します。
  1期4年間で120万円という限度額を100万円に削減しても、道民の理解は得られません。
  海外視察旅費は、2004年度で49人、約4,700万円が支出されていますが、05年度は23人、約2,400万円となり、06年度は11月末でゼロです。
  このことは、必要性そのものがなくなっていることを意味しています。
  海外視察が必要な場合は、政務調査費で行うこととし、報告も義務付けるものとします。

 

2)政務調査費の引き下げと領収書添付の義務付け

 

  政務調査費は、調査研究・報告など議員活動にとって必要なものですが、その使途が公開されていないため、「第2の歳費」という批判を生んでいます。
  最近では政務調査費の不適正な使用によって東京都の公明党目黒区議団が全員辞職するといったことや、自民党港区議団が飲食に使用していたことで返還するといったことも生まれており、道議会においてもかって道議会議員が愛人のために道政調査研究交付金(当時)をつぎこむという事件が明らかになっています。
  政務調査費による支出については、1枚の報告書ではなく、すべてを記録し、領収書を添付することを義務付けます。これらを情報公開の対象とします。
  宿泊に伴う食事などを除き、飲食への使用を禁止します。
  5万円以上の支出についてのみ領収書の添付を義務付けるのでは、ごく一部しか明らかになりません。
  交付額についても、現在の月53万円から2000年以前の月48万円に戻し、原則として会派交付とします。これによって約5000万円の節約が可能となります。
  わが党道議団は5年前から領収書等も含めて求めがあれば公開しており、引き続き自主的な公開を続けていきます。

 

3)議員報酬の10%カットを来年度以降も継続

 

  道議会として2006年度議員報酬の10%カットを実施しましたが、これを2007年度も継続します。
  これにより、議員定数4人削減を上まわる約1億1,900方円の税金の節約になります。
  また,期末手当についての議員特別加算を廃止し、一般職員と同様にします。

 

4)費用弁償の実態に見合った抜本的引き下げ

 

  費用弁償については、実費主義を基本に削減を図ります。
  すでに2006年1月の提言で提案したように、札幌市や小樽市などの日帰り圏は、これまでの15,000円と16,000円を、交通費実費プラス諸雑費に、また宿泊圏は、これまでの20,000円を14,900円にするなどの削減を実施します。
  同時に、議会への出欠の事実確認を厳密なものとします。

 

5)食糧費など議会の経費の総点検と削減

 

  道内調査時の食糧費の使用や各派会長会議など諸会議時の弁当など、食糧費の使用について総点検し、節減を図ります。2005年度の支出は、159万円になっています。
  委員会の道外・道内調査についても、目的に沿ったものとし、できるだけ簡素なものとします.
  議長肖像画など、道民から批判の出ている支出についても、写真にきりかえるなど、抜本的見直しを図ります。

 

2、道議会を道民に開かれた闊達な議論の場に

 

1)答弁調整をやめ、議場での真剣勝負の議論を

 

  事前に質問・答弁をすりあわせ、議場では用意した原稿を読み合うだけ、という過度な「答弁調整」が、議会での論議を緊張感のない、わかりにくいものにしています。
  都道府県議会議長会の都道府県議会制度研究会の報告「改革・地方議会」でも、「議会審議の質疑に際し、あらかじめ質問内容を執行機関に通告し、回答を準備させ、双方が用意した原稿を読み上げるといった慣習を改めるべきではないか」と問題堤起をしています。鳥取県議会をはじめ、少なからぬ議会でこれが実践に移されています。
  道議会においても、2003年7月「答弁調整」を改め、「意見交換」にとどめる、との合意がなされましたが、実態は依然として「答弁調整」が続いています。
  いたずらに議会を止めることを目的にすることは論外としても、すりあわせなしの真剣勝負の論議を展開することは、道民にわかりやすい論議となり、議会への信頼を高めることになります。

 

2)代表質問を毎定例会で

 

  毎定例会で行われていた代表質問は、10年前から第1、第3回定例会のみとなりましたが、各会派を代表する総括的な質問は、議会論議の柱となるものです。
  各定例会で代表質問ができるように改めます。

 

3)予算特別委員会の持ち時間制を廃止し、自由で闊達な論議を

 

  1999年から実施された予算特別委員会の持ち時間制は、自由で闊達な論義を困難にし、「答弁調整」を促進する結果を生み出しています。また、少数会派の質問時間が著しく短縮されるなどの弊害を生み出しています。
  持ち時間制でなければ期間内に消化できない、という理由についても、かってのような空転が少なくなった状態のもとで、再検証が必要です。
  持ち時間制を廃止して通告制を復活させ、時間等について必要な場合、理事会で調整することにします。

 

4)請願・陳情の審査を必ず行い、申し出があればすべて意見陳述を実施

 

  有権者の基本的権利の一つである請願・陳情について、現状は多くの場合審査が行われず、改選期に自動的に審議未了で消滅しています。
  道民の請願権に基づく請願・陳情は必ず審査し、請願人からの趣旨説明の申し入れがあった場合はこれを受けることとします。
  陳情については、2004年度までやられていたように、請願と基本的に同じ扱いとします。

 

5)随時調査等、委員会活動の活発化

 

  常任委員会、特別委員会を定例の委員会だけでなく、随時調査などによって所管する課題の実態を把握し、住民の声を聞くなど、活発なものとします。

 

6)民意の把握こ努めるため、公聴会、参考人制度などを活用

 

  議会が民意を把握する制度として、公聴会、参考人制度がありますが、あまり活用されていません。
  都道府県議会議長会の研究会が提案しているように、当初予算審議にあたって、公聴会を開くか、参考人を招請する、また委員会の所管事務調査において、学識経験者に限らず、一般住民を参考人として招請する、などを実施します。

 

3、道議会議員の政治倫理の確立を

 

  今期は、4人の道議会議員(自民2、民主(推薦を含む)2)が逮捕され、辞職に追い込まれるという、道政史上例を見ない不祥事が続出しました。
  その内容は、収賄1人、選挙違反1人、暴力行為2人ですが、選挙違反や暴力行為は論外としても、収賄で逮捕された渡島支庁選出道議の場合、背景には企業団体献金と「口利き」という多くの道議会議員に共通する問題があります。

 

1)「企業団体献金を受けることを自粛する決議」の実現

 

  わが党は、国、地方をつうじて企業団体献金を法で禁止することを提案していますが、法改正が実現する前にも、道議会として「企業団体献金を受けることを自粛する決議」を行って、自主規制することを提案します。
  少なくとも堀前知事が2期目に実行した、指名登録業者からの献金は受けないということだけでも直ちに実現すべきです。

 

2)「口利き」を記録させ、公表するシステムを―政官業の癒着根絶をめざす

 

  「口利き」が談合や汚職に発展することは、これまで多くの例で示されていますが、これを防止するのには、「公開」が特効薬となります。
  すでに鳥取県などでは、議員の職員への働きかけについてはすべて記録を残し、これを公表するというシステムを作って効果を上げています。北海道としても、口利き情報を記録し、公開するシステムを作ることを提案します。

 

4、「北海道議会基本条例」(仮称)の制定を

 

  北海道栗山町をはじめ、都道府県も含めて議会基本条例を制定する動きが強まっています。 三重県議会が「議会基本条例と今後の議会改革」と題するフォーラムを開いていますが、「議会基本条例の制定は議会の夜明けに例えることができる」(大森弥東大名誉教授)とその意義が強調されています。
  本来は行政と議会を含めた「自治基本条例」が理想とされていますが、北海道の場合、道が行政基本条例を2002年に制定し、いわば「片肺飛行」の状態となっています。
  この際、「北海道議会基本条例(仮称)の制定を提案します。
  その内容については、他府県・市町村などの先進事例の研究を含め、具体化することが必要ですが、さしあたって次のような点が盛り込まれる必要があります。

 

  ・道民の信託と監視機能
  ・道民参加と政策立案への反映
  ・道民に開かれた議会運営
  ・議員の役割と責務
  ・ムダをなくし、信頼される議会
  ・議員の政治倫理の確立

 

 

夕張財政再建骨子案に関連する緊急要望

 

2006年11月24日

                       日本共産党北海道委員会

 

委  員  長
道 議 団 長
空知対策委員長

タ張市議会議員

西野 敏郭

大橋 晃

佐藤 陽子

熊谷 桂子

北海道知事 高橋はるみ様

 

  夕張市は14日、夕張市財政再建の基本的枠組み案を発表しました。
  この枠組み=骨子案は、返済総額360億円、期限約20年、市民負担は全国最高、行政サービスは全国最低の水準にする、市職員2年で半減・給与3割減にするなどを柱とするものです。
  まず、第一に財政再建の骨子案とはいうものの、歳入・歳出の骨格、収支計画の概要さえ示されていないものです。標準財政規模43億円の団体において、年間18億円もの返還財源をどう生み出すのか。そのあらましすら示されていません。これでは、枠組み案に値しないものといわねばなりません。18日の市民説明会では、市民の負担増全体はどのくらいとみこむのか、と問われても、市は説明できませんでした。しかし、道から派遣された室長は説明会に顔を見せていません。
  第二に住民にたえがたい痛みを強制することにより、大規模な人口流出を招きかねず、計画の前提そのものが崩壊しかねないことです。「生活している市民が何の希望も持てないようでは、再建もおぽつかない」(「道新」社説06.11.16)との指摘は当然です。軽自動車税の1・5倍化、下水道料千円アップ、保育料約1万円アップなど住民負担の増大、また敬老パスの廃止など単独事業の廃止・縮小、小中学校各一枚化、養護老人ホーム・図書館等の廃止など、これから夕張市に住み続けるのに重大な困難をもたらすばかりです。これでは、国いいなりの市民追い出し計画案、夕張ゴーストタウン計画かの声があがるのも当然です。
  しかも、ある有カ者は、「これだけですまない」と更なる追加負担・福祉削減案を検討していること、を隠していません。
  第三に、私たちがかねて要望してきたように、夕張市財政再建計画の策定とともに、広域自治体である道が、夕張市民生活支援計画と、雇用対策を柱とする夕張地域経済再生産業計画づくりの必要性を改めて浮き彫りにしています。夕張市が財政上はがんじがらめにされる中で、広域自治体たる道政が、市民生活でも雇用計画でも主たる対策をとることが必要なのに、不作為犯的対応に終始していることは、道政のあり方を鋭く問いかけているのです。
  政府・総務省も同様の対応ですが、その総務省内ですら「道が大規模な事業代行などもっと踏み込んだ支援をすべきではないか」とさらなる支援を望む声が強い(「日経」06.11.16)のです。
  市民・道民の間からも、市民と職員に過酷な負担を求めるのに、国や道はどんな負担と役割を果たそうとするのか、全く見えない、との批判があがるのも当然です。ある教授は「道は財政面をふくめた本当の意味での支援に乗り出すとき」と指摘しています。
  よって道において、道政は何をなすぺきか、についてまともな検討・論議を行い、積極的対策をとることを申し入れるものです。

 

 

1,

情報公開を徹底し、説明責任を果たすこと
  財政再建骨組み案に関連して、市民負担・財政改善効果額をはじめ、歳入・歳出の骨格をふくめ、夕張市と協力し十分に説明責任を果たすように改善をはかること。
  道は、国いいなりに押し付けをはかるだけでなく、道議会にも道民にも十分な情報提供すること。当然のこととして、財政再建室長も市民説明会に参加すること。

2,

道として大規模な代行事業を行い、道の支援計画をつくること
  財政再建計画の枠組みづくりは進めなければならないが、道として大規模な代行事業の検討をはじめ、除雪・交通など市民生活・雇用確保をふくめ市民生活・地域経済支援計画を策定すること。
  道が14日決めた「夕張市の財政再建に向けた道としての支援策」は、あまりにも貧弱であり、市民の不安にこたえるものではなく、有効な対策にもなりえていないので、抜本改定をめざすこと。

3,

除排雪と公衆トイレを存続・拡充すること
  市は、除雪作業の出動基準を10センチから15センチにゆるめ、縮小をはかるとしているが、道として市道管理の道移管をはかり、ゆきとどいた除排雪を行うこと。また、「見直し」対象となる、高齢者住宅ヘルパー派遣事業などを来年度道事業として代行すること。
  市は道々などの公衆トイレ8ヵ所全部の廃止方針を打ち出したが、市外や観光客の利用もあり、道々管理上も必要なものと認めて、道移管し、存続をはかること。

4,

バス運行事業の代行など、交通権を確保すること
  市内のパス事業は国道補助4、道単1、市単独12であるが、市単独事業の存続があやぷまれているので、市単独分について道が負担すること。
  高齢者敬老パス(1回200円)が廃止されると、たとえば清水沢からの通院例で1回1500円にもなるので、全道一の高齢化率にかんがみ、道としてモデルな交通費補助事業を実施すること。

5,

子どもも高齢者も安心してくらせる支援をすること
  小中学校を一つに統合する案は、子どもに重大な負担を強いるので、見直しを検剥すること。道立高校の廃止計画は撤回し、安心して就業できる教育条件を整えること。
  保育料を国の基準にすれば、あまりに過重な負担を強いるので、道として特別支援により軽減等をとること。
  老朽化した養護老人ホーム(46人入所)の廃止案を見直し、道主導により民間立を含めて、老人ホームの存続方針をとること。
  また、共同浴場6ヵ所のうち2ヵ所廃止案を見直すこと。

6,

道として短期・長期の雇用計画を策定すること
  市や3セクの縮小により、臨時職員の大量解雇が予見されているので、道としてつなぎ就労対策をはじめ、緊急交付金事業を創設すること。
  メロン農家のデメンさん確保など、交付金事業の活用をはかること。農水省の土地・水・環境対策事業の導入を検討し、メロン等農業の支援策をとること。
  厚労省が来年度実施する雇用事業(地域提案型雇用創造促進事業=パッケージ事業)を道が主体となり夕張市内で実施すること。
  年代を問わず就労可能となるコールセンターを道として優先誘散策をとること。介護など福祉施設や介護福祉学校等の誘致をはかること。

 

 

夕張市「財政再建の枠組み案」について

 

市税上限税率へ引上げ、ごみ収集を有料化… 夕張市が財政再建の枠組み案発表

 

  夕張市は十四日、財政再建の基本的枠組み案を明らかにしました。
  市税を法令上の上限税率まで引き上げるほか、施設使用料や下水道使用料の引き上げ、ごみ処理の有料化などを盛り込んでおり、負担増による市民生活への影響が懸念されます。
  市の案によると、解消すべき赤字額は、約三百六十億円(二〇〇六年度末見込み)。
  総人件費の大幅削減のため、職員数を人口規模が同程度の市町村でもっとも低い水準にするほか、給与水準や手当を全国の市町村のもっとも低い水準にするとしています。
  事務事業も市民生活に必要な最小限の事務事業以外は中止・縮小。補助金の支出は原則取りやめるなどゼロベースで見直す方針です。
  市民負担については、個人市民税(均等割)を三千円から三千五百円に、軽自動車税、施設使用料を現行の一・五倍に、それぞれ引き上げます。
  入湯税(百五十円)を新設し、ごみ収集を有料化する考えを打ち出しました。道内一高い水道料は、下水道料金を十立方bあたり千四百七十円から二千四百四十円へ、一・七倍に引き上げる計画です。

 

住み続けられる夕張へ 国・道支援こそ 党道産炭地財政対策本部長 宮内聡

 

 夕張市が十四日に発表した財政再建の基本的枠組み案は、夕張に住み続けたいという市民の願いに反して、再建計画の策定を急がせ、ゼロベースでの歳出削減を迫ってきた国と道の意向が色濃く反映したものとなっています。
  そのため、枠組み案は、国や道、金融機関の責任を踏まえたものとならず、巨額の債務は、すべて夕張市民が背負うかたちとなりました。
  夕張市が全国で最も低い水準を目指したと説明している、行政サービスは、すでに発表されている市立病院や公共施設の合理化、除雪水準の引き下げ・福祉除雪の廃止に加えて、小中学校を各一校に、地方税や保育料の引き上げ、施設使用料50%増と、切り縮められ、計画を具体化するなかで、さらに歳出削減等の見直しを進めるとしています。
  お年寄りや市民のくらし、健康に影響がでないのか、夕張を離れる方が増えるのではとほんとうに心配です。
  道として、除雪やバス運行の事業をおこない、夕張高校廃校の撤回、短期・長期の雇用安定など夕張市民生活支援計画をたてるべきです。、
  私たち日本共産党は、住民が安心して住み続けられる夕張・産炭地の再生をめざし、国と道が責任を果たすよう、引き続き幅広い住民と力を合わせて奮闘するものです。(11月16日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

 

第3回定例道議会だより

2006年9月12日〜10月6日

 

 

大橋 晃版 (PDF 944KB)

 

真下 紀子版 (PDF 1.49MB)

 

 

前川 一夫版 (PDF 947KB)

 

 

 

国いいなり道政どう転換/深刻な地域、雇用 各界から報告

 

  国言いなりの高橋はるみ知事が進める冷たい道政の転換をめざす明るい革新道政をつくる会(明るい会)は、札幌市内で九日夜、公開討論会を開きました。十月に続くもの。各分野の代表が地域や雇用の深刻な現状を報告するとともに、打開の展望を探りました。

 

「明るい会」公開討論会

 

  青年の意識調査に取り組む民青同盟の安部智行さんは「昇給がなく賞与が低すぎる」「休みが取れない」など若者の生の声を紹介。「道内の求人倍率は全国と比べ非常に低い。仕事に就いても賃金が低く自立できないなど厳しい状況が広がっている」と告発しました。
  「季節労働者には三重苦が襲いかかっている。仕事が減り、三年間で三万人が職場からはじき出された」(建交労の俵正好さん)、「高橋知事は二万七千人の雇用を創出していると胸を張るが、会社都合の離職者が毎年四万人。彼女に失業の蛇口は止められない」(道労連の小室正範さん)など、弱肉強食路線の自民党政治をそのまま道政に持ち込む高橋知事への批判が爆発しました。
  地域と教育に関連して「統廃合計画が出ている道立高校では、来年採用される教員は国語と音楽は一人ずつ」「桧山では小学校が五つも閉鎖される」との指摘も。「高橋道政は地方に人が住めないようにしようとしている」と怒りと驚きのうなり声が上がりました。
  福祉保育労の土岐由紀子さんは、福井県を例に少子化に歯止めをかけるうえでも安定した雇用がカギであり、道の姿勢が問われると強調しました。
  討論会は三時間におよびました。平和や農業、タクシー労働者、中小業者、夕張財政再建など、どれをとっても高橋道政では未来がないことがはっきりしました。
  若山俊六明るい会代表世話人は「道政改革の基礎はすわった。政策化に向け議論を深めていこう」と呼びかけました。(11月11日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

 

低気圧被害 復旧・対策を急げ 共産党知事に申入

 

  日本共産党道委員会と国会議員団道事務所、道議団は二十日、高橋はるみ知事に現地調査を踏まえた「十月低気圧被害の復旧と抜本対策」十九項目を申し入れ(全文)ました。
  「十月低気圧」は北海道、東北地方を中心に猛威を振るいました。農林水産業関係の被害は、全国で三百八十六億円(二十日現在、農水省調べ)にのぼり、なかでも北海道は、漁業分野だけで最盛斯のサケ定置網の流失など八十三億円(十六日現在、道調べ)を超える深刻な事態となっています。農業分野でも、後志管内のリンゴ・ナシの落果と枝ずれ・塩害、北見市などでの河川決壊による表土流出など、大きな被害が心配されています。
  日本共産党国会議員団・道議団は、低気圧通過直後の九日以降、大橋晃道議、増田優子・紙智子参院議員秘書、宮内聡国会議員団道事務所長がオホーツク沿岸の網走管内を、はたやま和也道政策委員長が十勝管内を、前川一夫道議が道南を、花岡ユリ子道議が後志管内を現地調査。被害状況をつぶさに調査してきました。
  大橋道議らは、災害の図面などを持参。山本邦彦副知事に具体的に示しながら対応を求めました。
  要請書や図面を受け取った山本副知事は、「まず実態把握を急ぎ、道としてどういう対策が取れるか検討している。申し入れは各部に伝え、しかるべく対応できるようにしたい」と応じました。(10月22日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)
 


 

2006年10月20日

北海道知事 高橋はるみ殿

 

                    日本共産党北海道委員会

  政策委員長
国会議員団道事務所長
道議会議員団団長

はたやま和也

宮内 聡

大橋 晃

 

10月低気圧被害の復旧と抜本対策に関する緊急申し入れ

 

  10月6日から9日にかけて北海道を通過した低気圧は、道東や十勝、道南、日高など主に太平洋側を中心に大きな被害をもたらしました。
  これまでに判明した漁業被害総額の83億円は、台風、低気圧としては過去最悪となり、調査が進むにつれてさらに膨れ上がるとみられています。
  河川や海岸の堤防、港湾、学校などの各種施設、自治体の上水道といったライフラインの復旧は、二次災害を防ぎ、人命確保の点から急がれます。
  日本共産党が被災者を見舞い、被災実態の調査をすすめるなかでも、農漁業の深刻な実態が明らかになっています。農業用ハウスの破損や畑の表土が流出した農民は、育苗の準備や土壌の確保ができず来年の作付けに支障がでると肩を落としていました。また、サケ定置網を流された漁業関係者からは、大きな定置網は簡単には買い替えられない、いまから注文して新しい漁網の確保がつくのか、といった不安の声が寄せられました。
  同時に、繰り返す河川堤防の決壊や高波災害にたいし、抜本的な防災対策の要望も出されています。
  一刻も早い実効ある復旧対策と激甚災害指定が求められています。被害をうけた地元自治体や関係住民の要望や意見を尊重して、早急に対策が講じられるように、以下の16点について申し入れるものです。

 

〔災害復旧について〕

(1)

災害復旧事業の査定作業を急ぎ、国にたいし早期の事業実施を求めること

(2)

国に対し激甚災害の指定を求めること

(3)

湧別川(上湧別町)、芭露川(湧別町)の築堤の整備、サナフチ川(上湧別)の堤防嵩上げ、サロマ町仁倉のポンプアップ施設の大型化、常呂川の改修、函館市南茅部地区の古部漁港のすみやかな補修と白井川地域の堤防嵩上げなど、抜本的な防災対策を検討すること。その際は、被災自治体や関係住民の意向を尊重して進めること。(網走管内、函館市等)

(4)

流木処理をおこなう自治体の負担軽減のため、災害関連緊急大規模漂着流木等処理対策事業における市町村経費にたいし財政支援をおこなうこと(流木処理自治体)

(5)

国営土地改良財産の河川管理者(道)への所管換えの実施(湧別町等)

(6)

高波被害を受けたえりも町字目黒で実施中の消波工ブロック設置事業を促進すること

 

〔農業被害〕

(1)

農業共済の早期支払いについて関係機関への働きかけをおこなうこと

(2)

品目横断的経営安定対策にかかる過去の生産実績の算定にあたっては、災害による支払いの減少が生じないように制度を見直すこと

(3)

表土が流出した農地の復旧については、来年の作付けに間に合わせるなど緊急性をともなうことから、道直轄事業や北海道農業開発公社の事業として早急に復旧工事を着工できるように支援すること。また、流出表土を補う土壌の確保として、国や道の管理河川などからの土取りを認めること(北見市常呂自治区)

(4)

後志管内で発生した風によるリンゴ、ナシなどの落下及び枝ずれ、塩害被害への支援をおこなうこと

 

〔水産被害〕

(1)

漁業共済の早期支払いについて関係機関への働きかけをおこなうこと

(2)

サケ定置網といった漁網など漁具製品の確保について万全の対策をとること。漁具など石油製品が高騰するなか漁網などの買い替え、修復にかかる費用にたいし助成など特別の支援策をおこなうこと

(3)

流出したコンブ干場の復旧、同干場に打ち上げられた砂の除去について支援策をとること(全道、浦河)

(4)

後志管内で発生したホタテの養殖施設の改修及び営業にたいし支援策をとること

(5)

沿岸漁業経営安定資金(災害資金)及び農林漁業施設資金(災害復旧)の貸付枠の確保や貸付限度額の引き上げ及び貸付利率の低減

(6)

当座の融資として、無担保、無保証人で返済期限が長期といった使いやすい融資制度の創設や現行制度の改善をはかること

 

〔林業被害〕

(1)

間伐や風倒木撤去の徹底、作業用林道の回復措置など、国有林の管理を徹底し国土保全を徹底すること

(2)

町有林や民有林などにおける倒木処理にたいし支援をおこなうこと

 

〔水道などライフラインの被害〕

(1)

上湧別町の湧別川増水による導水管流失による被害について、抜本的な水道水源変更も含め対策を、国と町を含めて検討すること

 

道政刷新議論おこす 「明るい会」フォーラム

 

 明るい革新道政をつくる会(明るい会)は十九日夜、札幌市内で、来年の知事選に向け本格的な活動の第一歩となる、第一回フォーラム「私たちの要求と道政」を開催。構成団体の代表や市民ら五十人が参加しました。
  医療、福祉、教育の分野をテーマとして行われた今回のフォーラム。各分野の代表六人が報告しました。
  明るい会の代表世話人の若山俊六さんは、フォーラムを「道政の転換をめざす議論を、まさに道民主人公の立場ですすめ、来年に向けてパワーアップする第一段階としたい」と述べました。
  日本共産党の大橋晃道議団長は、高橋道政の評価について、歴代の知事と比較し、「財政立て直しプラン」による道民負担増の押しつけ、大型公共事業という「聖域」には手をふれない、市町村合併や道州制問題で自治体との矛盾が噴出していることなどを指摘しました。
  公立高校統廃合反対キャラバンをすすめてきた、道高教阻の伊藤英敏委員長は、夕張、本別、妹背牛などの高校生の生の声を紹介。「各地の説明会では反対の意見が続出。『地域から高校をなくさないで』の声や署名が多く集まっている」と訴えました。
  参加者からは、「障害者自立支援法施行による負担増は大変。高橋知事になってますます道民に冷たい政治になった」と話しました。
  コメンテーターの北海学園大学の奥田仁教授は「住民が生き生きとすることが地域を生き生きさせる源。住民によって一人ひとりが健康であり、発達していくことで地域は発展する」と語りました。
  日本共産党の金倉まさとし、小田一郎の両氏も参加しました。(10月21日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

 

道民に冷たい自公道政を根本から切りかえて道民のくらしを応援する新しい道政を切り開こう

「明るい会ニュース」10月号外

 

 

合併強制やめ自立と連帯の多様な自治を

「ほっかい新報」10月号外

 

 

9.9 夕張問題を考えるつどい 「夕張問題の本質は「ヤミ起債」でも「観光失敗」でもない 国策による石炭つぶしにある」

 

「ほっかい新報」9/17付より

 

 

時流に流されず、夕張財政難の背景と真相をよくみつめよう

島根大学名誉教授 保母武彦

 

  一部の研究者とマスコミの方が出している夕張問題は、観光の問題でやりすぎだとか、会計操作の問題を出していますけども、それは些細な問題だ。より大きな問題、本質はどこにあるかということを正しく踏まえることが必要です。
  みなさん、産炭地みな同じです。北海道庁が四月の段階で、全市町村百八十を調査したとき非常事態宣言を出しているところが三十、財政再建団体になるという危惧を感じているところが五十三あったと思います(日経新聞のその後の調査で六十七)。約四割くらいの市町村ほとんどみな同じです。夕張の次にどこがなるかというだけの話です。
  「特例中の特例だ」と言うけども、特例が四割もあるはずないんです。だからこれは会計操作の問題、「ヤミ起債」とマスコミが言ったんですが、この空気を直さない限り問題は解決しないですよ。これが夕張問題の一番重要な点だと思います。

 

基幹産業の破壊の中で

 

  夕張問題というのは、明治二十二年、北炭の前身がつくられて、それ以来百年続いてきた、非常に全国でも良質の石炭が出た。だから戦前の経済の発展・近代化、戦後の復興。この中で日本を支えてきたんです。エネルギーの一番中心になって。しかし、戦後、アメリカと仲良くなり石油だから石炭は必要ないというので、結局は国策を理由にして潰されていくんです。だから国策のために作られて、国策のために潰されていくわけです。
  この状況は「夕張は可哀相に」と思っておられる方はこの中にはおられないとおもいますが、明日以降の日本の農村や漁村の問題が、いま夕張で現れていると見ています。
  日本の食料問題を支えてきた農村、いまあんな金を出していつまでも国内で農業やらなくてもいいという考えがあります。それと石炭がいらなくなったというのと同じなんです。だから「夕張は可哀相」というのじゃなしに、夕張は他のものの象徴として現れただけととらえなきゃいけないと思います。

 

閉山跡地処理に起債三百三十二億円

 

  なぜ赤字になったかという先程の質問との関係でいいますと、いくつか直接の理由があります。一つは北炭が出炭を止めますよね。その段階で私、地元に調査にいきましたら、北炭がすべて放り投げて出て行った。炭住などを放り出して出ていったために市役所は買わなければいけなかった。それだけでも五千世帯くらいある。いっぺんに五千の市営住宅をつくろうなんていう市役所はどこにもありません。上下水道の問題、浴場の問題とか、様々につぎ込んでいって、六百三十二億円の借金をするんです。これが一番おおきい。さきほどメロン城の話が出ていましたけど、メロン城は三十一億円という状況です。だから一番大きなのは北炭、夕張炭鉱を潰して国家のためにやってきたところを、すべて地元自治体に負担させたのがまず第一なんです。

 

リゾ―トあおりと交付税削減

 

  その次に観光に方向きったのは、いいと思います。しかしやりすぎたとか、さまざまな問題があるとしても、私が二十年前に夕張に来たとき、そこでも問題がありました。松下興産がレースイを放り出して出ていった。夕張の観光を煽ったのが全国のリゾート開発。政府なんです。それが下火になって出て行った。その後また夕張市に押しつけられた。それが二つ目です。
  三つ目は、地方交付税の問題。夕張市で平成三年度と十七年度を比べてみますと、地方交付税の金額は一年間に三十四億減っています。五年間だと百五十億超えますから大変な三位一体改革の影響を受けていった。全てを市役所に押しつけられた中で、今日の問題が出てきたんですよ。

 

財政再建のための措置

 

  もう一つは、財政再建という問題をどうみるか。新聞で「破綻」と、さきほど平岡先生の話に出ていましたが、一般の民間企業は破綻、破産すると企業をたたんで、操業もしないし、解雇するとなりますが、それとは違うんです。財政再建のための措置ですからね。ようするに正常なかたちの行政歳出ができるようなかたちにどうするのか、そのためにはあまり公共事業やりすぎると困るから、これを減らして借金を順番に何年かで返すというのが趣旨なんです。だから職員を減らすのもそのためということ。
  夕張で考えてみたら、百年間は国と企業のために奉仕してきた。これからは、そこに住んでいる市民のための行政がはじめて始まるという見方をすれば、極めて楽観的すぎるけれども、ことの本質はそういう問題だということで励ましてあげたらどうでしょう。

 

なぜいま夕張なのか

 

  なぜ夕張が標的にされたのか。平成の大合併一幕で、北海道は合併したのがきわめて少なかった。知事の方は東京との関係では、非常につらい立場に置かれた。だから頑張って道州制特区をやっていくうえでは、何かしないといかんと、その上で考えて、誰がその筋書きをしたか知りませんが、道州制特区をやっていこうとすれば、様々な問題があります。
  道は、次の市町村合併は三万人と言っています。全国一万人なのに、ただでさえ広い市町村が三倍になったら大変ですよ。ムリにやっていくには、どっかを生贄にしてやったほうが便利です。だから市町村でデタラメをやっているからそこを正していく、そのために道が介入していく、政府が介入していくようにし易くするためには、何か問題をつくりあげていく。
  例えば、台風、集中豪雨で洪水が出た、その後国土交通省は必ずダム計画だします。大きなものは、全部つぎの年は出していました。平穏な時には出せない。
  なぜ夕張がこうなってきたのか、北海道の産炭地がいま、全国的なところに押し上げられてきたのか、おそらく道州制との関係があるのじゃないのかなと思います。これは地元でもよく検討しください。

 

問題提起 地方財政「改革」と夕張問題

立命館大教授 平岡和久

 

  いま「構造改革」の名で、これまでの地方財政制度そのものを大幅に変えてしまう議論や提案が相ついでいます。
  その根底には「小さな政府」をめざす新自由主義と歪んだ「財政再建論」が結びついたものがあります。いわば「新自由主義的分権」の流れです。
  戦後改革できずかれた、ナショナル・ミニマムの保障と社会統合の柱であった地方財政制度を根底から破壊しようとするものです。
  竹中総務相の「地方分権二十一世紀ビジョン懇談会」は、@新分権法(国の関与の縮小)A地方債自由化、B「再生型破綻法制」の整備、C交付税改革などです。これはナショナルミニマムや国の財政責任は後景に追いやられ、「自己責任」が異常に膨張し、税源移譲の中身も全く具体化されていません。
  北大の宮脇教授らは「暗黙の政府保証の脱却」さらに市場原理を柱とした破綻法制を提案、府県単位の第三者機関(何の正当性も客観性もない)を展開。
  最大の問題は夕張ショックが破綻法制導入の促進に利用されていることです。夕張問題は、歴史的経過や国・道の関与と責任をぬきにして、自治体一般の財政規律の緩みの問題に拡張するのは問題です。
  夕張問題を「破綻法制」、地方債、財政再建制度そのものの市場主義的改革の根拠とするのは筋ちがいです。

 

まとめ 自治体再編のトップランナーの位置をふまえて多様な連携と共同を

酪農学園大学教授 河合博司

 

  今日は三時間の長時間にわたって、熱心に討論いただきましてお礼申し上げます。
  今日の「道新」によると、道は八日財政再建団体入りを決めた夕張市の財政運営調査の最終調査報告書をまとめたということです。十一日に夕張市の議会や道でも議論をされます。今日多様な視点から熱のこもった議論いただいて、基本的には最後のお二人の先生方のまとめの中で重要な視点を全部出していただきました。
  道の最終報告書に、「夕張市の財政運営のこういう問題がでてきたところの大きな要因の一つに、人口の急激な減少に伴う税収入、普通交付税の大幅な減少に加えて…」とあります。時代の変化に対応できなかったという記述であります。途中でどなたかご質問がありましたけども、これはかなり事実と違うわけです。
  例えば、二〇〇〇年と〇五年を比較してみたとき、一番交付税の減額が大きいわけです。この五年での地方交付税総額は六十八億円減っている。ところが交付税は人口が基準の一つですが、人口は一万三千からほとんど減っていない。なぜこの五年間で総額六十八億円も減ったかという指摘は、報告書にいっさい無いわけです。
  そういう視点を具体的なデーターにもとづいて明らかにしていくことが大事だろう。今日の「道新」はそのことについてはまったく触れていなくて、官庁発表をそのまま鵜呑みにして情報が流れており、メディアの洪水はすごい。その中でこういう集まりが、第一歩になって、がんばって夕張の人々の声を聞いていっしょに議論をする中で、私たちのできるところから提言をしていきたいし、いっしょに考えていきたい。
  そのとき一番大事なことは、市長とか議会に対する不信感が蔓延している。だけど不信感が蔓延しているということをいくら言っても事態は解決しない。だから夕張の市民がなによりも、市民の目線にたった市長と議会につくりかえるという立場にたちきることが大事ではないか。

 

道政のあり方を問う

 

  二点目は、足元の市町村が大変になったときに、一番の頼りになるところの一つは、同じ自治体の仲間である都道府県なんです。国と自治体が対立をしたときに、同じ自治体の仲間である都道府県がどういう立場をとるかということは、実は自治にとって非常に重要だし、そのことが戦後の憲法で私たちが明治憲法にはなかった九十二条以下四カ条を獲得した一番のポイントなんです。
  北海道庁のこの間の、夕張市に対する経過をみたとき、残念ながら戦前的な国の出先機関の役割を果たしてきただけで、同じ足元の自治体の仲間である夕張市の立場にたって国に対して夕張市民の生活と暮らしを保障していくための取り組みを提起してこなかったのではないか。そうすると、憲法が指し示す自治体としての道庁につくりかえなければならない。決して夕張の問題は他人事ではなしに、なによりもそこに住んでいる夕張の人々が困った、困ったと首をすくめるんじゃなしに、ピンチはチャンスでもあるわけです。
  私は二年前の、蘭越の小さくても輝く自治体フォーラムで、「北海道は実は、国の政策の中で否応なく二十一世紀の自治体再編のトップランナーの地位に立たされようとしている。このことに誇りを持ってトップランナーとしての二十一世紀の責務を理論的にも、実践的にも果たすことが大事ではないか」と提言しました。

 

今後の行方決める試金石

 

  保母先生からお話のように、これからの夕張の動向は二十一世紀の日本と世界の動向を決める一つの大きな試金石かもわからない。それぐらいの気概と誇りで夕張問題を考えていきたいし、ぜひそういう連携をみなさんがたとできればうれしいなと思っています。
  当面住むための住宅だとか、医療だとか、介護だとか除雪という最低限の、生きている市民のミニマムを僕たち自身の手でどうつくりだしていくか。例えばNPOをつくって、その力をもとにして自治体を動かし、道を動かし、国に対して要求していくという取り組みをはじめたらどうか。夏祭で歌ったリリーズさんの歌声も大賛成。
  多様な連携をつくりだしていく、それぞれがやれるところから知恵を出し合って考えていくことがなによりも大事ではないか。今日のみなさんがたのとりくみと、全国からかけつけてくださった両先生とご提言に励まされながら、みなさんがたと大きく手を組んで北海道の二十一世紀の自治のトップランナーとしての責務を果たすために頑張りたい。どうぞみなさん方それぞれの立場でお考えいただき行動していただいて手をつないでいただきたいと思います。

 

 

産炭基金返済と新貸付制度創設など産炭市町支援に関する緊急要望書

 

06年8月23日
日本共産党道委員会
 
産炭地財政対策本部長
道議会議員団長
空知道政対策委員長

宮内   聡

大橋   晃

佐藤 陽子

 

北海道知事
高橋 はるみ様

 

  空知管内6市町は11日、産炭基金問題の解決なしなら今年度起債を許可しないという中で、苦渋の選択として産炭基金からの「その他の借入れ」74億円について一括返済することを表明しました。
  産炭6市町側は「自助努力も限界。ぜひ道としての財政支援を。新しい貸付制度の創設を」との要望にも係らず、道副知事は17日の回答で「困難」と答えました。関係6市町の財政事情からして、複数の市町が財政再建団体入りする危険が高まっていることを深く憂慮するものです。道として新貸付制度の創設を含め、支援策を明確にする責任があります。
  第一に、振興センターの規程改正は道が認めており、産炭基金(道副知事が振興センター会長として運用)も道の了解のもとこの5年半実施されてきたことです。「ヤミ起債」との批判はあたりません。この経過と事実に即するならば、手のひらをかえしたことは非道であり、道側に善後策を示す責任があります。
  第二に、道はしきりに「自助努力」といいますが、市町は必死に行財政改革に努めており、それも限界に近いことです。人件費削減、福祉施策の切り捨て、公共施設の休廃止、ゴミ有料化など涙ぐましい努力を続けており、「もうしぽりきった」瀕死の状態です。この点を道としても道民につまびらかにすべきです。
  第三に、福島県泉崎村は県市町村基金から38億円借りて自主再建をやりとげましたが、再建を具体化させるには、広域自治体たる道は、市町村の声に耳をかたむけ、必要な支援策をとるべきです。これに対して庁内一担当者が「地方財政法に抵触」する説をとなえたことを拒否の理由付けにすべきではありません。総務省ですら違法性の疑義をはさんでいないのです。6市町側は「道も一緒に汗をかいてほしい」と声を強くあげています。
  よって道知事として、新しい貸付制度の創設を含む支援スキームを早急に提案し、改めて産炭6市町長との円卓会議にのぞまれることを要望します。

 

 

第2回定例道議会だより

2006年6月20日〜7月7日

 

 

大橋 晃版 (PDF 378KB)

 

 

前川 一夫版 (PDF 533KB)

 

 

共通版 (PDF 581KB)

 

 

 

産炭基金借入れの「ヤミ起債」攻撃はあたらない!道は新貸付制度をぜひ/安心して住み続けられる夕張・産炭地を

 

 

表面 (PDF 276KB)

 

 

裏面 (PDF 246KB)

 

 

住み続けられる夕張市を 〜財政再建団体化に関する緊急要望書

 

               2006年7月12日 日本共産党道議会議員団
 
    団  長
同南空知地区委員会
    委員長
同空知道政対策委員長
同 夕張市委員長
同 夕張市議会議員

大橋 晃

喜多 忠男
佐藤 陽子
斉藤 信義
熊谷 桂子

 

 

北海道知事
  高橋 はるみ 殿

 夕張市が6月20日財政再建団体化の申請を表明したことは、夕張市民と産炭地に大きな衝撃を与えました。「夕張にはもう住めなくなるのでは…」「行政は何をやっていたのか」など諸々の不安と不信がうずまいています。
  一部では財政困難の原因を、夕張市の乱脈な財政運営にあるかのような論調がありますが、これは的をえたものとはいえません。夕張市の630億円の「赤字」の原因は、歴史的な構造的なものであります。身の丈にあわない観光対策も一部にありましたが、市は閉山跡処理対策に583億円(うち観光開発はわずか41億円)の事業費を投じざるをえず、うち332億円が地方債として累積したことが破綻の主因であり、その後のマウントレースイ関連投資、「三位一体」による交付税等の削減が追い打ちをかけたことが、主要なものです。国と道の責任は重大です。
  何よりも大切なことは、安心して住める地域づくりを道が支えることが切実に求められています。来夏の財政再建団体の申請、計画策定をまえにして、夕張市民が安心して住みつづけられる地域として再生するよう、道としての必要な対策をとられるよう、以下の11点について強く要望するものです。

 

1、財政破綻の原因と責任を全面的に検証すること

1.

閉山跡処理の進め方、産炭法失効の影響、土地開発公社の運営など全面的に究明をはかること。道の中間報告はあまりに表面的なものにすぎないので、歴史的構造的に調査すること。

2.

「ヤミ起債」といわれている、産炭基金の規定改定の全経過をオープンにすること。

3.

ゆきすぎの市の観光拡大路線の是非も検証すること。

 

2、財政再建団体化にあたり、住民参加と公開のもとにすすめること

1.

財政再建団体の申請にいたるすべての過程をオープンにすすめること。再建計画策定も住民参加なしにはありえないので公開と参加の原則のもとにすすめること。

2.

計画を策定しても、市民の協力と市民生活の存続ないしは空洞化が必死であり、市民の理解と協力をえてすすめるよう、道としても十分留意すること。

3.

財政再建計画だけではなく、市民生活再生計画(仮称)を検討すること。

 

3、安心して住み続けられるよう市民生活を支援し、夕張市を再構築すること

1.

全道一高い水道料(10トン   円)を一方的に値上げしないこと。

2.

住居の確保は切実なものがあり、市住家賃の一方的値上げは抑えるとともに、低所得者の減免措置を確保すること。

3.

高齢化率40%と全道一に留意し、雪の多い夕張市のゆきとどいた除排雪体制を維持すること。

4.

市立病院の医師確保など、医療確保に万全を期すること。

5.

道として産炭地の雇用確保対策と生活支援対策を新たに創出すること。

 

 

季節労働者の通年雇用安定給付金制度と短期特例一時金の存続・拡充について

 

 

2006年7月12日
 日本共産党北海道委員会
   委員長  西野 敏郭
 国会議員団北海道事務所
   所  長  宮内 聡
 道議会議員団
   団  長  大橋 晃

 

北海道知事
  高橋 はるみ 殿

 

 道内の季節労働者13万5000人の雇用と生活が一段ときびしさを増しています。とりわけ建設・季節労働者は、公共事業の縮小と景気回復の遅れのもとで年間の就労日数が大幅に減少し、年収200万円以下の労働者が、男性で43%、女性で90.1%とぎりぎりの生活を余儀なくされています。
  こうしたなか、2006年度で打ち切るとされている冬期雇用援護制度をめぐり、8月の概算要求を前に重要な段階を迎えています。冬期雇用援護制度は、建設・季節労働者の「命づな」として、また中小建設業、地域経済にとって重要な役割を果たしてきました。この間、冬期雇用援護制度の2007年度以降の存続と拡充をめざして、道をはじめ各界による道民ぐるみの取り組みが強められてきましたが、厚生労働省は、労働組合などの要請に、「新しい支援の枠組みを検討する」と述べるにとどまり、その内容は明らかにされていません。
  いうまでもなく冬に仕事がないのは労働者の責任ではなく、冬期に工事量を拡大する独自の取り組みを抜本的に強化してこなかった政府と大企業、ゼネコンにこそ根本的な責任があります。建設・季節労働者の失業保障に、政府と大企業が責任を果たすのは当然のことであり、1974年の「付帯決議」もその責任を明確にしております。
  こうした立場から、知事が、季節労働者の生活と雇用、中小建設業と地域経済を守るため、冬期雇用援護制度の存続と拡充を、国に強く求めていただくことを要請するものです。
  また、6月29日、厚生労働省の労働政策審議会が、短期特例一時金(50日分)について、「廃止を検討する」との方針を明らかにしたことはきわめて重大です。短期特例一時金は、季節労働者にとって失業中の生活を保障する根幹の制度です。この一時金が廃止された場合、季節労働者の生活と地域社会に及ばす影響ははかりしれません。「失業が予想される循環的給付」ということが廃止の理由とされていますが、国が、余儀なく失業に追いこまれる労働者にたいして失業保障の責任を放棄するなどは、到底認められるものではありません。
  こうした現状を認識し、国に短期特例一時金の存続を強く要求していただくよう要請するものです。

 

 

市町村合併第二幕、道の合併構想案を撤回し、自立と連携を軸とする多様な自治を  ─日本共産党の提案

 

2006年6月25日 日本共産党北海道委員会・道議団

 

1、はじめに ─道内自治体を59市町村に再編

 

  道は2日、道内市町村数を現在の180から59に大幅にへらす合併構想原案を発表し、19日には「案」となりました。札幌、小樽等の都市と、第一幕合併の岩見沢市、石狩市、北斗市など16市町村を除く、164市町村を対象にして、43市町村に合併する「組合せ」を示しました。
  市町村の組合せ基準として、@人口三万人以上、A役場間の移動時間が80分以内、B市町村間の結びつき(クラスター分析)とし、旧法下での合併、離島などを「配慮すべき事項」としています。
  旧法下での合併が、全国で最も遅れている都道府県のひとつと総務省から批判されていた道は、今度は全国一の推進をはかろうとしているのか≠ニの声が出るほど、大規模・広域大合併案となっています。
  市町村の側からは「反発と期待、まだら模様」「民意熟していない、古い発想」(3日「道新」)などの声があがっています。今秋から来年にかけて北海道の市町村合併は大きなヤマ場を迎えます。基礎的自治体の歴史的大規模合併案をどうみたらいいのか、どんな自治体のかたちを展望したらよいのか、私たちの提案をまとめました。ご意見をおよせ下さるようお願いします。
  先人たちが築きあげてきた住民自治をどう受けつぎ、前向きに発展させていったらいいのでしょうか。道民の皆さんの声をよく聴き、自治体関係者の皆さんはもとより、広く住民の方々との対話と共同をひろげ、新しい自治をつくりあげようではありませんか。
 

2、道の合併案の問題点 ─121の市町村を消しさってよいのでしょうか

 

 道案に対して道町村会は「市町村合併推進等に関する要望意見」として7項目をあげています(06・5・30)。@町村側のグランドデザイン、町村意向を尊重、A住民が望み地域の発展が見られるものとして、市町村のあり方の自主的判断により行われるべきであり、画一的、強制的にならないように、B地域主権の担い手にふさわしい行政体制の充実、強化の手法として、合併、広域連携など多様な選択肢があるので、実情に応じた支援をなどをあげています。また、町村会副会長の金沢陸別町長は「知事は自主的というが、道の担当者からはそう感じない」とのべるなど、批判の声がっています。
  釧路町村会の菅原会長(釧路町長)は、道議会道州制問題等調査特別委員会との意見交換会で、「短期に新たな合併を持ち出すことは困難」と明確に述べています。
  これら市町村の声から見れば、道の合併構想と強行姿勢は各市町村の意向とは逆行しているのが実態です。高橋知事が昨年「お節介をやく」と公然と再三表明し、これをうけて本庁も支庁も、合併推進は当然、強行もありうる≠ニの言動がくりひろげられたのです。「お節介」とは、広辞苑によると「不必要にたちいること」です。
  道はまず道町村会の7項目の要望を真摯にうけとめ、もう一度検討しなおすことこそ、誠意ある態度ではないでしょうか。

 

〈73市町村の意見に反して構想、地方自治のじゅうりん〉

 

  道構想の問題の第一は、関係する市町村長の意見を尊重せず、無視したまま一方的に原案を示すという、地方自治じゅうりんの案であることです。
  道案への各町村の意見をみると、「賛同」は9%にすぎず、異存(異なる組合せ含む)が50%にものぼっています(その他、判断しかねる5%、意見なし36%)。道の合併組合せに「異議あり」が73町村にものぼっている(「読売」5月28日)のは異常なことです。
  合併をどうするかは、もとより首長の判断だけでなされるものではありませんが、首長の過半の賛同もえず、案を公表するなど地方自治をふみにじるものと言わねばなりません。

 

〈住民投票で否決した町村まで合併強要へ〉

 

  第二に、身近な基礎的自治体の区域をどうするか(廃置分合)、その案づくりは、関係市町村の意向を最大限尊重しなくてはいけないのに、その自主性・自治性を無視していることです。
  この道案では、「平成の大合併」第一幕で、住民投票で合併を否決した奈井江町、白糠町、標津町など9町が含まれています。その一つ豊浦町の場合は、洞爺湖町をまたぎ伊達市と荘瞥町の飛び地合併案です。猿払村の森和正村長は「こうした構想が出ると市町村の自主的合併はもう望めなくなる」、増毛町の佐藤助役は「地域や議会ともじっくり腰をすえて考えないと次のステップには進めない」とのべていますが、疑念が噴出するのも当然でしょう。
  羊蹄山麓七町村では、旧法下で五町村の合併協議すらままならず解散になったのに、今度は南後志を含める大合併案で「こんな大合併ではまとまるはずもない」の声があがっています。
  釧路圏では2→6→4→3と法定協の組合せがクルクル変わったのに、今回は、新釧路市と周辺3町との大合併案です。アンケートで自律を選んだ釧路町では「また合併をもち出すことはできない。当面ほかの自治体との連携を追求する」としています。

 

〈人口基準三万人以上の押しつけ〉

 

  第三に、国ですら規模の目安を1万人以上においているのに、人口3万人という基準を強調し、それ以下の自治体の存立を軽視・否定していることです。奈井江、下川、東川、蘭越、厚真をはじめ、道内各地で人口1万人以下の小さなな町村だからこそ、キラリと光る自治体づくりを住民参加でひろげるとりくみが各地で積み上げられています。
  「経済効率性からいえば3万〜5万人が適正規模」と一方的に裁断し、1万人以下では「総合行政体」としてフル装備した市町村たりえないと決めつけるのは、自治の原則を無視するものです。何かと「小泉改革」に忠実さを発揮する高橋道政が、こと合併では人口規模を3倍にも引上げ、合併に追いたてる方法には全く道理がありません。

 

〈時間80分を基準に。全国一広さの1・6倍も〉

 

  第四に、時間距離80分までは当然だとして、新旭川市3400?など、広大な面積の市をつくり、近接性の原理を軽視・無視していることです。
  周辺8町を合併する新旭川市となれば、面積日本一の高山市の1・6倍、3471?にもなります。再合併の北見圏、根室圏も3000?をこえる広大さです。東西60キロ以上の市町村では、住民の日常的参加は不可能です。
  役場間の時間距離80分というのは、昨年合併した、旧浜益村〜旧石狩市より遠い距離です。時間距離80分といいますが、それは役場間であり(そこから居住地までの時間30〜40分は除外されている)しかも、マイカー利用者を基準にしています。マイカー(自家用車)をもたない交通弱者が3〜4割におよびますが、これらの層は住民自治の担い手から排除されていいのでしょうか。過疎地の公共交通機関の事情は著しく劣悪ですが、これらをふまえると何分になるのか、すら示されていません。乗り継ぐ公共交通では80分をはるかにこえる場合が大半で、役場・役所は遠くなるばかりです。あまりにも機械的な基準です。
  しかも道基準80キロ以外として、島牧〜喜茂別116分、根室圏93分、名寄〜下川107分、木古内〜松前圏82分の4例にもなっています。これで、「近接性」という住民自治のもう一つの原理がどう作用しうるのか、甚だ疑問です。

 

〈21市への再編を射程に〉

 

  第五に、今回の道案は1パターンのみ示され、しかもその先には新法5年後の第三幕としての再合併を射程に入れていることです。
  旧法の前回(第一幕)の場合は、1つの町が2〜4通りの合併案が出されていたのに、今回(第二幕)は1パターンの案のみ市町村に提示され(案の段階で市町村の意向によっては追加・修正するが)るなど、強制の色彩が濃いことです。
  道は、第二幕合併が完了されたとしても、その先は、第三幕として21の巨大市を展望しています。高橋知事は『はるみの夢談義』の中で、「生活圏域に強い市町村」を理想にかかげました。道案では、人口5万〜10万人以上の第二次医療圏(21)に1市の巨大市(たとえば留萌圏、日高圏、宗谷圏、上川北部圏に1市)を「望ましい基礎自治体の姿」として鮮明にしています。今回の第二幕は、それへの一里塚にすぎないと考えているのでしょうか。
  「合併」というのは、新しい自治体を生み出す、巨大なエネルギーと労苦を必要とします。基礎自治体の際限ない合併・再合併は、足もとの住民自治の構築を著しく困難におとし入れるのです。

 

[何故このような合併のおしつけが]

 

  道がこのようになりふりかまわず合併おしつけに走るのは、次のような背景があります。 国や財界は、「地方自治構造改革」として、国の役割を防衛・外交など国固有の仕事に特化し、福祉・教育・まちづくりなどを都道府県合併によって全国を9〜13に再編した「道州」と300程度の「基礎自治体」におしつけ、「小さな政府」を作るという方向を打ち出しています。
  高橋知事は、これに忠実に道州制の先行実施を狙う「北海道道州制特区」を作り、国の権限の受け皿作りをするとともに、市町村合併を推進して道の持つ約4000の権限の半分2000を市町村に移譲しようとしています。このように、市町村合併は地方自治の骨抜きを狙う国とこれに忠実な道の攻撃の一環ととらえるべきものです。
 

3、合併を強制せず、道案を撤回し、自立・自律と連携を軸とする多様な自治を ─日本共産党5つの提案

 

第1、合併オンリーをやめ、合併強制につながるいかなる言動も中止すること

 

  市町村の区域をどうするかは、市町村の自治の根幹にかかわるものです。どんなまちをつくるのか、この検討のうえに立って、近隣町村がそのあり方として合併の道を探究することはありうることです。しかし今、道が強制的にすすめようとしている合併は、これとは逆です。巨大な市ありき、3〜5万人の市町村を上からつくりあげる、主権者である住民の参加を軽視して、一方的に道が「お節介」をやくやり方です。
  知事の「お節介」発言をうけて、上級官庁的発想から「指導」という名の強制的発言(支庁職員)について苦情がおこるのも当然です。まず「お節介」という知事発言を反省し、撤回すべきです。
  町村会が意見具申している、「市町村の自主的判断」「画一的、強制的にならない」「地域の発展がはかられる」などを口先だけではなく、内実として厳格に厳守するよう、道は明確にすべきです。
 

第2、人口3万人以上という北海道の実情にあわない基準を再検討するとともに、小さくとも輝く自治体づくりに支援すること

 

 道案の59市町への再編は自治の道理を欠落させ、無理やりの強制です。「人口3万人以上」という基準は、「3万人以下は市町村としては適当でない」と一方的に烙印を押すものです。
  人口1万人以下のまち(本道では110)であっても、小さいからこそ、住民サービスを向上させ住民自治をたかめる真剣なとりくみが、交付税が削減され、自治体独自の施策を切り刻まざるをえない事態が生まれているもとでも広がっています。
  政府でさえ、1〜3万人の市町村を否定していません。道案では市町村=強い自治体=総合行政体、として3万人以上の市を夢想し、それ以下は切りすてるというものです。
  また大合併化を前提にした、支庁再編は見直すべきです。小さな自治体や多様な自治のあり方を支援するよう「支庁のあり方」について対話し、促進をはかります。
  総合行政体として若干足らざるところはあっても、小さくてもキラリと輝く自治の魂を発揮する小規模自治体への支援プランをこそ道は作成すべきです。
 

第3、自律と連携を軸とする多様な自治の選択肢を保障すること

 

 芽室町の常山町長は「画一的な強制合併はおかしい。地域の特性・多様性が反映できる多様な自治体を認めるべきである」(06・6・5のシンポ)と述べています。
  北海道では、自立・自律のまちづくりとともに、広域連合をはじめとする市町村間連携が、中空知、大雪、後志など各地ですすめられています。介護・国保の広域連合、障害者対策での共同事務、体育館など公立施設の共同利用、各種委員会事務の共同化、ゴミ焼却炉の共同的解体処理など、地域特性と条件を生かした連携がひろがっています。
  本来「連携」には、ヨコの(市町村間)連携とタテの連携(道と市町村)があります。長野県では、下伊那での地域連携モデル事業をすすめるとともに、市町村からの協力要請に基づき、農業土木技師、保健婦、作業療法士など技術員の派遣など積極的に応じています。合併推進のためなら、人材派遣するが、それ以外には冷たく拒絶というのでは困ります。市町村の多様な選択肢を保障してこそ、住民自治の発展もありえます。
  道の合併推進構想(案)でも、「基礎自治体の充実、強化を図る手段としては広域連携の手法と市町村合併の手法はそれぞれ有効」としているのですから、合併する市町村だけでなく、広域連携についても積極的に支援すべきです。
 

第4、市町村合併の梃子と化している道州制特区(先行実施)は見直し、21世紀にふさわしい北海道の自治のかたちを道民参加で作りあげること

 

 自公道政は、地方分権の名のもとに、道州制の先行実施をうち出し、政府から道州制をいうなら、市町村合併を大幅にすすめてから≠ニいわれて、昨春から大規模合併の道を突進しはじめました。
  また支庁再編では、現在の14支庁制から6支庁制(8支庁は行政センターへ大規模な縮小再編・廃止の道)をめざしています。これは来春の選挙後に本格実施≠ニしています。より住民に近い市町村への権限と事務事業の移譲は、のぞましいことですが、市町村からみると、道は肝心の権限はゆずろうとせず財政保障も不十分です。「権限移譲のためには、強い市が必要」として合併強制の口実にしようとする、すりかえ論もみられます。
  道州制特区が、開発局職員の受入れや特例見直しなどにつながるなど、国の財政節約のスケープゴートにされたのでは、道民はたまったものではありません。また道州制だから、21くらいの巨大市があれば十分とばかり、それが市町村合併強行の根拠づけとされているのです。いま道州制の先行実施の弊害が露わになっています。地方分権の名で、地方自治の破壊をすすめてはなりません。
  道州制の「先行実施」、一方的な権限移譲と支庁再編は根本的に見直しすべきです。何よりも、たしかな住民自治の道をさぐるため、市町村、研究者、道民代表からなる「北海道自治確立道民会議(仮称)」を設置、検討を進めるべきです。
 

第5、合併協議に進むときも、住民投票で決めるなど、主権者の判断を尊重すること

 

 余市町上野町長は「合併は住民の意志をふまえて自主的に行うもの」と合併強制はあってはならないことを6月議会で表明しました。奈井江町では住民に十分な情報を公開するとともに、法定協設立にあたり住民投票を行いました。合併の可否はもちろん、法定協移行の可否でも主権者である住民の意志は十分に尊重されるべきです。
  なお旧法の合併の場合、住民投票が行われる前に、「自立なら財政は破たんし、住民サービスの低下と負担増は必死だ」との宣伝が洪水のように一方的におこなわれましたが、情報公開は公平でなければならず、客観性をもったものであるべきです。なによりも住民に公平な判断材料を示し、主権者の判断を尊重すべきです。

 

 

夕張市の財政再建団体化をどうみるか  閉山対策に583億円(うち市の起債は332億円にも) 〜問われる国と道の責任

 

『ほっかい新報』7月2日付から

 

1.財政再建団体の申請を表明

 

  夕張市は二十日、財政負債が多額にのぼったので自主再建を断念に、法に基づく財政再建団体の指定を申請する考えを明らかにしました。
  市の一時借入金は全会計で二百八十億円(昨年末)、地方債残高百三十七億円・土地開発公社と「歴史村観光」「観光開発」この固定債務・短期借入金は百六十五億円とされています。地方債を除き約四百六十億円の債務が、健全化の対象とされます。
  市ではこれまで「行財政正常化対策」(〇二年二月)を策定し、歳出抑制と歳入確保に努力をしてきました(市民に痛みをおしつけ)。
  赤字再建団体になるのは、九二年指定の福岡県赤池町以来のこと(道内では福島町以来三十七年ぶり)です。財政再建団体となれば、@自治体独自施策はストップ、A使用料・利用料の値上げや、住民団体への助成金カット、B地方債の制限、C職員と給与の削減がされます。

 

2.財政悪化の主な原因と責任 ─ 国と道の責任が極めて重い

 

北海道の高齢者人口の状況
※平成18年3月31日現在
高い方ベスト5

順位

市町村名

総人口

65歳以

上人口B

比率

(B/A)

夕張市

13,268

5,330

40.2%

上砂川町

4,654

1,820

39.1%

三笠市

12,020

4,585

38.1%

積丹町

3,009

1,136

37.8%

歌志内市

5,321

1,963

36.9%

 
低い方ベスト5

順位

市町村名

総人口

65歳以

上人口B

比率

(B/A)

千歳市

91,668

13,580

14.8%

釧路町

22,200

3,461

15.6%

札幌市

1,869,180

324,960

17.4%

中標津町

24,010

4,199

17.5%

恵庭市

67,594

11,910

17.6%

  夕張市において、表面上の決算は黒字(たとえば〇五年度二百五十五万円)です。しかし、これは一時借入金の回し(一般会計と他会計との貸し借りによる操作)を繰り返していたためで、実態としてはかなりの赤字状態でした。
  道の説明では悪化要因は、@人口激減、A税収や交付税の激減、B産炭交付金の廃止、C貸付金の増、D硬直した財政構造(公債費の高負担、人件費が多額など)があげられています。
  マスコミ報道では、「ヤミ起債」など乱脈な市財政運営に原因があったかのように集中報道されています。とんでもありません。極めて歴史的構造的なものです。
  それは一言でいって、国策による石炭産業の崩壊と、炭鉱資本の責任放棄、国と道の有効な対策の欠如にある、といえます。
  炭都として十二万人をほこった夕張市は、国のエネルギー政策(石炭きり捨て)の下で閉山があいつぎ二十二炭鉱が消え、人口が流出して今や一万三千人に落ち込みました。北炭など炭鉱資本は、社会的責任を放棄し上下水道、道路、住宅、病院など都市基盤を投げ出し市におしつけ、膨大な市財政負担に転嫁しました。
  例えば、北炭の鉱産税の未払い六十一億円は踏み倒され、水道を買いとらされ、復旧には十五億円も投じ、北海道一高い水道代が市民に転嫁され、老朽化した炭鉱病院を市立病院として買いとったものの四十億円の赤字をかかえました。
  松下興産が手離したマウントレースイスキー場は土地公社が二十八億円で買いとり維持しなくてはなりませんでした。
  閉山跡処理対策として、社会基盤整備事業として五八三億円を要望したのに、国・道支出金は一八五億円にすぎす、市の起債は三三二億円にもなりました。
  産炭地復興できないのに、産炭法は〇一年度失効、「産炭地地域臨時交付金(単年度約二億円)は廃止され、普通交付税の産炭地補正も五カ年計画で縮減されてきました。
  そのうえ「三位一体改革」による市財政への交付税削減額は、三年間(〇四―〇六)で二十三億円にものぼります。市長が交付税の大幅削減が続き、これまでの正常化対策の財政効果(十八億円)がそれにおいつかないとのべたのです。
  これらが、夕張市を高齢化率(40・5%)にし、市財政を直撃したのです。これが主たる原因です。歴代の自民党政治の責任は極めて重いのです。

 

3.身の丈にあった開発にすべきだった ─ 夕張市にゆきすぎも

 

  それでは、市の財政運営には全く問題がなかったのでしょうか。
  第一に、市民の前に市の財政運営の困難と実態をあきらかにしてその打開にあたる点が欠落していたことです。一時借入金の限度はたしかに報告されていましたが、なぜそんなにふくれあがるのか、借入金の金利負担がどうか、などについて説明責任を果していたとはいえません。市民の前に実態をかくしていた行政の姿勢は問われなければなりません。
  第二に、観光開発が身の丈にあったものとはいえず、無責任な観光拡大路線からの転換がなされなかったことです。
  「石炭の歴史村」の過大な投資、とりわけ意味のない郷愁の丘構想と投資、第三セクへの市の幹部の天下りなど、日本共産党市議団は、観光拡大路線の危険性に一貫して警鐘をならし続けてきました。
  さらに三年前の市長選では、市長候補をたて展望のない観光拡大路線からの転換の道を示したのに対し、現市長候補も「国際映画祭の見直し」を表明したにもかかわらず、当選するや、見直しを放棄して、継続への道をひた走りました。
  この二つの点において、市にはゆきすぎがあり、市長の責任もあります。またチェックすべき議会のあり方も問われています。

 

4.夕張に住めなくなる? ─ そんなことはない

 

  「財政再建団体になったら夕張に住み続けられなくなる」などの不安がうずまいています。
  しかし、再建団体になっても、夕張に住み続けることは可能であり、政府や道には住み続ける保障をすべき責任があります。日本国憲法があり、社会保障制度がある限り、住み続けることはできます。
  再建団体に指定された赤池町では、行政と議会と住民が、情報公開と住民参加でまちづくりをすすめました。暗いイメージを変えようと「行政ができないこと」を住民はやらないではなく、「気がついたこと、できることからやろう」、とグループやボランティアの活動を活発化して、「住民主体の町づくり」をすすめました。そして二年も早く再建団体を脱しました。
  高齢化が進んでも産炭地・夕張には、地域の絆がしっかり根づいています。「夕張が好き」の皆さんの声がとどく地域共同体として自治体を守りぬくため、知恵と力をよせあうことこそ大切です。