日本共産党北海道委員会は、「参議院選挙の結果について」の声明を発表しました。

参院選挙の結果について

 

参議院選挙の結果について

                2022年7月11日 日本共産党北海道常任委員会

 

(1)

 今度の参院選挙は、ロシアのウクライナ侵略による平和の危機、「物価高騰」がくらしと営業に深刻な打撃を及ぼすかつてない情勢のもとで、私たちの「くらし」と「平和」をどう守り支えるかを大争点とした選挙となりました。日本共産党の躍進、はたやま和也必勝へ、ご奮闘いただいた支持者、後援会員、すべての党員のみなさんに心から感謝申し上げます。

 私たちの目標は、昨年11月に開催された第4回中央委員会の提起に立って、それまで掲げてきた「比例50万票・18%以上」の目標を堅持しつつ、今度の参院選の目標として、総選挙で押し込まれた、207,189票・得票率8.06%を起点にして、そこからの反転攻勢の目標として「比例35万票、13%以上」を掲げてたたかいました。

 比例代表選挙の結果は、189,624票・得票率8.16%でした。得票数で総選挙から後退しましたが、得票率で0.1%増となりました。全道56%の行政区が得票率で前進しました。これは、反転攻勢の第一歩を踏みだしたものとして重要です。また、政党の力関係において昨年の総選挙では、「維新の会」を下回りましたが、今回は、得票数・率ともに上回る結果を出しました。全党の目標とした「比例5議席獲得」の目標は、残念ながら3議席に留まりました。北海道が責任を果たすべき比例代表候補、いわぶち友候補が当選しましたが、現職のたけだ良介候補、大門みきし候補の議席を失いました。

 選挙区選挙は、松橋千春候補の交通事故による大けがのもとで、急遽、候補交代したはたやま和也候補は、3ヶ月の候補活動でしたが、文字通り、全道のたたかいの先頭に立って奮闘。政治論戦をリードする役割を発揮し、163,252票(得票率6.98%)を獲得しました。北海道からも支持を集中した東京選挙区の山添拓候補の議席獲得は、文字通り、全国の宝の議席として喜びたいと思います

 全国的に「市民と野党の共闘」の取り組みが困難に直面しましたが、「野党共闘をさらに発展させるためにも、共産党の躍進が大事」との期待も多数寄せられました。

 「戦争させない市民の風・北海道」「新社会党」から、はたやま和也候補への推薦をいただきました。また公示後、室工大大学院・清末愛砂教授をはじめ、多くの方々からはたやま和也、日本共産党への応援をいただきました。心からの感謝とお礼を申し上げます。同時に、みなさんのご期待に応えることができなかったことに心からお詫び申し上げます。

 党内外からのご意見をいただくことも含めて、深い選挙総括を行って、来年の統一地方選挙での躍進へ捲土重来を期して奮闘する決意です。

 

(2)

 わが党は、選挙戦を通して、平和の問題でも、くらしの問題でも、軍拡・改憲の「翼賛勢力」、財界中心のゆがんだ政治に正面から対決し、「戦争反対・憲法9条を生かした平和外交」、新自由主義を転換する「やさしく強い経済」など、希望ある対案を示し論戦をリードしました。わが党の主張・政策は「戦争は絶対にダメ」「くらし、何とかして」と願う国民の切実な思いとかみ合い、共感が広がりました。特に、若い世代、女性、他党支持の方々からも共感の声が寄せられました。私たちが訴えた政策、主張は、間違いなく大きな力を発揮しました。党の声が届いたところでは、かつてなく支持や共感を広げました。

 選挙戦で掲げた公約実現へ、全力で取り組む決意です。

 選挙の結果、憲法改定推進勢力が議席を伸ばしています。推進勢力からは、「選挙後、憲法改正へスケジュール感を持って進める」という発言も出ています。くらしの対策も待ったなしです。

 わが党は、7月15日に党創立100周年を迎えます。反戦平和つらぬいて100年、「国民の苦難軽減に献身する」という立党の精神つらぬいて100年、100年の歴史につらぬかれた党の役割を発揮して、「憲法改正を許すな」「物価高騰から国民生活を守る」国民的大運動を草の根からおこし、その前進へ引き続き奮闘する決意です。

 

 (3)

 今度の選挙戦の大きな特徴は、日本共産党が争点と対決構図を示す政治論戦で圧倒し、「草の根」の対話でも、党の主張と国民の思いが響き合い、「対話が面白い」という状況をつくり出しました。しかし、それを得票の前進に結びつけることに成功できませんでした。

 その最大の要因は、多くの道民の中に入り、結びつき、党の立場を伝える力、「量・質ともに力を持った党づくり」での立ち遅れがありました。政治論戦でのリードを得票に結びつける活動では、党の実力、自力の後退を実感しました。「いま何をどうすべきなのか」、今度の選挙戦の取り組みを通して、そのヒントを沢山つかむことができました。力をお貸しいただいた多くの皆さんから率直なご意見も寄せていただき、それも力に、深い総括を行い、次のたたかいにむけた党づくりの取り組みに、ただちに力をつくす決意です。

 第28回党大会決定・第2決議では、「いよいよ大きくなるわが党の政治任務と、党の自力とのギャップを、何としても克服しなければならない」と強調しました。この重要性を示したのが今回の参院選の結果だと考えます。党の質的前進、量的前進への取り組みにただちに力を尽くします。

                                      以上