道立の高等看護学院3校で、長年にわたる不適切な旅費の受給が発覚しました。道立旭川、紋別、江差の高等看護学院で、実際には自家用車や学生用バスを利用していたのに、公共交通機関を使用する旅行命令で旅費を請求して受け取る不適切な旅費支給が、2日の保健福祉委員会で日本共産党の真下紀子道議の調査で判明、道保健福祉部が認めました。

 不適切事務は、2013~18年度までの6年間で1899件、金額は318万7857円にのぼります。

 関与した高看職員は旭川が20人、紋別14人、江差1人の計35人。うち4人は旅行命令権者の管理職だと、道側が答えました。

 1995年の道庁不正経理を経て、道庁では旅費支給は適正化されていたにもかかわらず、当時の保健福祉部長が制度を正しく理解していなかったとの理由で、処分に配慮を求めていました。

 総務課長は「一貫性を欠いた処理も一部に散見された」と認めました。

 江差高看のパワハラに関与したとされる副学院長は、当時の紋別高看副学院長。紋別、江差高看ではパワハラの訴えもあります。

 真下氏は、道の監督責任も問われる、第三者の視点を入れ、パワハラと不適切な旅費問題を検証する必要があると追及しました。

 三瓶徹保健福祉部長は、江差高看学生へのパワハラ調査委員会のほかに医師会、看護協会、看護師養成大学で構成する看護対策小委員会で議論・助言を受け、高等看護学院の機能が発揮できるようとりくむと答えました。

(「しんぶん赤旗」7月14日付より)