支援者とグータッチするはたやまさん

 20年ほど前、私は北海道教育大学釧路校で大学院生のはたやまさんと子どもの発達心理学を学びあいました。

子どもへの思いやりと共感 自己統制能力の研究

 大学には『釧路論集』という教官の研究報告書があり、1998年の論集に、はたやまさんの論文が載っています。大学院生単独では載せられないので、指導教官の戸田須恵子教授と共著になっています。さらに2002年、この続編である二人連名の論文が載っています。

 研究のテーマは子どもの思いやりや共感、自己統制力など人間形成に関するものでした。

院生会として条件改善に

 はたやまさんの優れた研究能力から察しますと、その道に進んでいれば、今頃は大学教員として活躍しているのでは、と思うのです。

 当時は大学院の研究条件や設備も劣悪で、院生の要求をまとめて、組織した院生会として大学当局と交渉するような面もありました。

社会と政治を変える決断力

 はたやまさんは苫小牧市での中学校教師の経験から、子どもに寄り添うカウンセラーになろうと考えて、大学院にこられました。しかし、児童相談所ではなく、日本共産党北海道委員会勤務を選びました。子どもたちの現実を深くとらえて、社会や政治を変えようとした勇気と決断力に私は感銘を受けました。

 以来、私は『しんぶん赤旗』が伝えるはたやまさんの東奔西走の活動や演説にはげまされてきました。

 今年4月、帯広市内の街頭で、はたやまさんは市議候補の応援演説をしました。強風で寒い日でした。衆議院議員を経験し住民の苦難の解決に、道内あまねく活動する頼もしい姿がありました。力強く説得力のある演説は風雪に鍛えられた大樹のようでした。市議候補は全員当選しました。

 はたやまさんには、今度こそ国会で活躍してほしい、国民の暮らしよりも戦争準備に走る現政権をやめさせなければと思いました。

 戦争か平和かの岐路にある日本、「こんな時だからこそ」暖かな心と知性あるはたやまさんを国会に送りたいという思いが募ります。

明神もと子 北海道教育大学名誉教授

(「ほっかい新報」6月18日付より)